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ブロッコリーと同じく、アブラナ科で花蕾(からい)(つぼみのかたまり)を食べる野菜が、カリフラワーです。最近はブロッコリーに押され気味ではあるものの、純白の美しさとクセのない淡泊な味わいには根強い人気があります。戦後、水田の裏作として栽培を始めた徳島市を訪ねました。
半年に及ぶ収穫期間、今冬は寒さに苦戦
吉野川の北側に位置する徳島市川内町。多田和宏さん(26)は約2.5ヘクタールの畑でカリフラワーを栽培している。耐暑性があるものや耐寒性が高いものなど8~10品種を順次育て、10月から5月ぐらいまで半年以上、収穫する。
訪れた1月下旬、収穫は停滞していた。12月から1月にかけては本来、最も出荷量が多い時期のはずなのだが、「寒さと雨不足で大きくならなくて」。
多田さんが所属するJA徳島市東部営農経済センターのカリフラワー部会によると、前年比で出荷量は3割に落ち込み、価格は2倍に高騰していた。同センター営農課の三木将志課長代理(40)は「出荷量が少ないので、価格が高くても農家にとって望ましい状態ではありません」と話す。
多田さんに畑を案内してもら…